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2025.06.27
「忘星のヴァリシア」比良坂新監督からレビュー到着!

百合SFロボットアニメ「忘星のヴァリシア」の比良坂新監督から

『リルヤとナツカの純白な嘘』のレビューコメントをいただきました。

 

 

■比良坂新監督レビューコメント

ゲームにはゲームの〝時間〟があると私は思う。
『リルナツ』はフルボイスのビジュアルノベルゲームとして、ビジュアルノベルゲームである意味をテーマに落とし込み作り切っていた。この作品の在り方に私は感嘆した。

『リルナツ』では地の文が徹底的に排除され、物語や景色はその殆どが主人公のひとりである夏夏の「声」と「言葉」によって語られる。当初過剰にも感じられたその語りは常に普遍的な言葉で瑞々しく――飾るのではなく尽くされた言葉たちは言葉の外側を内包していた。ビジュアルノベルという形態において画として描かれないそれらを伝えること。我々が見得ない世界が我々に伝わること。
第三章にて洞穴の先、明けの空と広大な緑と果てまで伸びる川を語る夏夏。この物語において我々の見る世界はすべて夏夏を通し、意思をもって発された「言葉」とそれに込められた「感情」によって描かれた世界であると確信を持った瞬間、私に最も遠いはずのキャラクターであったリルヤと初めて重なり、そしてふたりの主人公と接続したのだ。

アニメーションでは画が語り過ぎ、小説では夏夏の感情が聞こえない。『リルナツ』は間違いなくビジュアルノベルゲームという形式でなければ成立しない。
今この時代にビジュアルノベルをプレイする意味をこのゲームは確かに持っている――感想と言うよりレビューみたいになっちゃった!!カルダモンプッラ食べたい!!!!あとイヌイさんが好きです(自己紹介)!!!!!

 

 

<百合SFロボットアニメ『忘星のヴァリシア』>
映像・脚本すべてを監督・比良坂新が個人で手がける自主制作「劇場アニメーション」シリーズ。
2025年4月に大須シネマで『第二章:群青』初上映、5月に池袋・徳島でイベント上映開催、下北沢トリウッドにて6月27日よりアンコール上映も決定!『最終章:最果』制作クラウドファンディングは530%超を達成し、シリーズ三部作の「総集編劇場版」として鋭意制作中。
公式サイト:https://voliciamovie.com/